銅版画No167 萌×和×日本円

萌銅版画×日本円 9作目

 

製版 彫り

7日のペースで製版を進めてきましたが、製版のペースを上げようと思います。

 

紙幣の部分はどこを強い黒にして、どこを省略して彫るかなど、なんだかはっきりしてきてます。

目の瞼の部分はいつも太い強い彫りでいくが、今回は弱線の交錯線をかさねて彫りこむ。

漫画的なトーン調になるのがあんまり好きじゃないのでそうしていたが、さらにディティールを彫りこむために弱線でこまごまと彫る。

瞳の階調は弱線で丁寧に彫る。

 

髪の彫りについては、今回はだいぶ変えました。

アウトラインを厳密に彫らず、髪の一本一本を彫るように細密に彫っていく。

 

 

シンプルですが、なかなかよい。

磨く。

インクを詰める。

インクをふき取り、プレス機へ。

紙を上にのせ、刷る。

なかなか良い。かわいいは満たされている。

地味に肌の感じや手首。手の微妙な陰影が良い。

萌えキャラ部分は文句がない。

ただ紙幣部分の彫りが最低限できてるだけで、特に良いわけではない。

工夫がない。

 

かわいい!!!

紙幣の部分の彫りがもう少し工夫がいる。

面の階調だけに意識が言ってて、銅版画の『線』の工夫がまったくない。

こういう単調な線は彫る分には楽なので、そこはちょっと考えたい。

 

●銅版画の道具紹介6 ビュラン(3)

ビュラン三本目。

西洋の彫り師が使用していたのがこのビュラン。

銅版画の資料なんかを見ると、この形のビュランが載ってる。

 

柄が細長い。刃とストッパーと柄が分離する。

 

 

 

ちょっと前まで市販されていたが、もう売ってない。左から二番目のビュラン以外すべて自作したもの。

柄を手の腹で包み込むように持ち、中指と親指で先端を持ち、彫る。

 

長い線を彫る時はこの形のビュランのほうが使いやすい気がする。

ビュランの彫り方は二通りあって、職人的な彫りか、絵画的な彫りかで分けられる。

このビュランは絵画的な彫りに向いてる。

一度彫った線にもう一度重ねて彫りこんだり、線の強さに大きな変化をつけやすい。