No189

①製版

アウトラインを彫る

徐々に内部を彫っていく。

ルーペ15倍

線(アウトラインの線)のエッジに向けて彫る。

アウトラインは太めの線。

エッジに突き刺さると「カチッ」と音をたてて線が途切れる。

しっかり彫ればアウトラインを超えて線が引かれたりしないのでシャープに見える。

萌えキャラ背後は太い線の曲線を交錯させる。

紙幣部分を彫って常々思ってたことですが、彫りやすいデザインのものと彫りやすいデザインがある。

平坦な装飾が施されてるようなデザインは彫りずらい。

紙幣部分は全体的に彫りづらい。

細々とした曲線が多い。

萌えキャラ部分しか自由度がなく窮屈。

紙幣部分の上下を彫る。

 

 

彫りのルールを意識しすぎるとマンネリ化した表現になってつくってて面白くないので、あまり意識せず彫るようにしている。

 

彫り 完

版を磨く

版を磨くと線と版の白黒が逆転する。非常にキレイで、最も美しく見える状態、

 

インク練り

インクをのせる

インクをつめる

表面をふき取る

プレス機に置く。一枚刷るたびにこの過程を繰り返す。

8年近くやり続け、かなり効率化した。

銅版画のインクは油性で手や物に付着すると薬品を使わないとふき取れない。扱いが厄介で苦労した。

湿した紙。

刷りにおいて重要なことは、プレス機の圧やインクの詰め方よりも、紙の湿しとインクの練りが重要になる。

紙は刷る事前に湿して二日間くらい寝かせる。

紙全体を均一にしんなりさせる。

そうしないと刷った時に線がカスれてしまう。

ぱっと見悪くない。が特別いいわけでもない。

前回が良かったので今回は迷いがある。

萌えキャラが若干キレがないように感じる。

肌のディティールは非常にいい。

中央部の空白

完全な真っ白ではなく若干点描をいれた。

完全な真っ白はあまりにもカッチリしすぎて逆に安っぽくなる。

なので今回は点描をいれた。

 

萌えキャラは遠目から見るとやや微妙だが、近くで見ると非常に良い。特に顔と手。

 

首周りの鎖骨や胸は今後考えないといけない。

やりすぎるとかわいくなくなる。

アウトラインがかなり強い。

紙幣部分は無難にまとめた感じ。

顔のディティールは相当洗練されてきてる。かわいい

完全な真っ白じゃなく、細い線とちょっとした点描を微妙にいれてる。これがいい。

これが萌えキャラの存在感を爆上げしてる。 やり過ぎると可愛さが消えうせる。微妙なバランスを保たないとかわいくならない。

ぼちぼちの完成度。

紙幣系は今後横長がスタンダードになる。

版の大きさの都合でちょっと縦長の比率にしてたが、こっちのがいい。

ちょっと小さめだがしっかりと彫れていてコンパクトにまとめられてる。