銅版画技法(technique)

ロシアの紙幣の高画質画像を入手したので、観察します。この画像の紙幣はロシアで使用された500рублей(ルブレイ)と呼ばれる紙幣らしいです。詳細は、さっぱり不明。1912年に発行されたそうです。この紙幣も、エングレーヴィングの技法で制作されています。この紙幣はおそらく画面上に描かれているすべてが、エングレーヴィングによるものだと思います。デジタル印刷技術がまだ無いころなので、当然といえば当然か。この紙幣は現代で使用されている紙幣の大きさより少し大きいです。だいたい1.5倍~2倍くらいの大きさです。それでも驚異的な技術を垣間見ることができます。

1 日常で、最も身近にある版画は、なんでしょうか。それは、紙幣です。お札は版画です。原版に彫刻を施し、プレス機で刷ることで、お札になります。紙幣は木版画でもリトグラフでもありません。銅版画の延長線上にある、鋼版画です。銅版画より固いので、刷りの耐久力があります。そして、エングレーヴィングの技法が、大昔から使用されています。左の画像は、千円札、野口英雄の肖像画。エングレーヴィングの線で表現されています。

エングレーヴィング技法で制作された銅版画の表面の、もっこり感とその性質など。

刷り プレス機の仕組みなど